ごんたという犬の話

実家に、もう16歳になる「ごんた」という名前の犬が母と暮らしています。

16年前の8月のある日、その年は冷夏といわれていた年で、
8月なのにものすごく寒く、雨も多く降っていて、その日も
朝から雨でした。

私は、会社に行くためにバスに乗ろうと道を歩いていると、
ゴミ捨て場から、「キューンキューン」という鳴き声が。

声の方向に近づいてみると、
ガサガサッとゴミの間から3ヶ月ぐらいのコロコロとした
子犬が私の足元に走りよってきて、
猫のように足に擦り寄りました。

当時、私は動物が苦手で、特に犬は大嫌い
(昔犬に追いかけられたことがあったので)
だったので、小さい犬とはいえ、触ることはできません。

でもとてもかわいいかったし、こんな雨の中、かわいそう
という思いも沸いてきて、会社に遅刻することを覚悟し、
家に連れて戻ることにしました。

でもでも、やっぱり触ることはできません。
それに、スーツが汚れてしまう。

そんなことを考えていた時、小学生が2人で犬の散歩を
していました。

「ねえねえ、この子犬を抱いて私の家まで連れて行ってくれない?」

勇気を出してお願いしてみると、
快く、犬をだっこして家まで運んでくれました。
(ごめんね。服を汚してしまって)

母は、出かけたと思った私がすぐに犬を連れて帰ってきたことに
驚き、怒りました。
「犬なんて、うちでは飼えないんだからね!
保健所に連れて行くからね!」

怒鳴り声を受けながら、玄関にそっと犬を置いてもらい、
私は仕事に出かけました。

夕方
母、怒っているだろうなあ。もう保健所に連絡しちゃったかしら。
でももし飼えたらかわいい名前を考えてあげよう。
なにがいいかなあ。チャッピーなんてどうかなあ。
なんて考えながら、恐る恐る母に電話すると、

「なんだか、夕方まで一緒にいたら情が沸いちゃったよ。
近所の人も、手伝ってくれるっていっているし、
飼ってみようか。」と母。

なんと名前も決まっていました。
それが「ごんた」

父が亡くなって1年後のことでした。


ごんたの話は、次回に続けようと思います。


お読みくださり、ありがとうございました。

追伸:27日の午後に開催する人事ライブカフェは、飛び入り参加大歓迎です。
    ぜひお越しください。



Posted by ゆき(ごんた) at 00:18│Comments(1)
この記事へのコメント
先日、実家に帰ったときのこと。
猫嫌いのはずだった父親の膝に、
白い猫が!
母親が餌を与えていた野良猫が、
いつの間にか部屋の中に入るようになったとか。
情が移るって不思議ですね。
人は変わるものだと、改めて感じました。

ごんた君の話、楽しみにしています。
Posted by ちび子 at 2008年07月30日 02:36
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。